つづき

 アインシュタインが『原理』と言っているものは、芸術家が『モチーフ』と呼んでいるものです。モチーフがなければ芸術家は作品を創れませんが、作品のためにモチーフを必要とするということではありません。モチーフを「ネタ」だと思っている人にとってはそうかもしれませんが、芸術家にあっては、モチーフが作品を必要とするのです。直覚的に開示されたモチーフの存在を、そのモチーフを展開した作品を生み出すことによって、芸術家は証明しようとするのです。  「身体性の幾何学」笛田宇一郎

 前回の補足のような、そのまんま「補足」といふべきか。我田引水に都合よく引用させて頂いた。この前後、無数の科学者、数学者、哲学者が入り乱れとてもとても我が教養にては追いつかず、然りとてドンドンと引き込まれていく読書体験は劇場なら「分らないけど面白い!」といった経験あるものの、何やら取留めもない自分のしてるコトの裏が取れた、といふ気がした読書は希有の経験、何時もなら投げてる。「分らないから進んで行ける」といふべきか?

 [裸体は衣装]といふけれど、この着替えの利かない衣装が解け、コボれ、はだける着崩れを
一点で寸止めしてるのもまたカラダといふ身だしなみである。着崩れは何時も内部へ着崩れる。