武内さんへの返信
たとえば「ひきこもり」の人が、ひきこもっていることに満足していれば問題ありませんが、それが、苦痛で、本当は外に出たいのに出られない、という場合、出られない理由の大きな一つとして、世間体を気にするからだ、という話を聞いたことがあります。
「関係性を脱出したと云えない?」誰が?誰との?
そもそも「私」というのが関係性の産物ですから、具体的な他人との関係を欠いた方が、仮想の関係性が肥大化する、ということがあるかもしれません。
「自分が解らないから居られる、解ったら居られない」というのはその通りだと思いますが、自分が他人に、それ以前に自分自身に、自分を説明し続けている、のではないだろうか。踊りにひきつけていえば、一生懸命自分を説明しようとしているように感じられる踊りはつまらないですね。
でもおそらく武内さんの思っている「落ち込み、ふさぎ込み、閉じこもりの価値」というのはあると思います。むしろ「噤む」に近いのかなあ?
よくダンサーの人が、舞台の上に身を「晒す」という言い方をしますが、舞台の上に身を「隠す」という踊りもあるんじゃないでしょうか。
かとう
